総説：上海港の紡績服装輸出の伸び率はなぜ逆伸びしたのか

今年上半期、中国の紡績服の輸出額は816億8000万ドルで、前年同期比11・1%増、伸び率は6・2ポイント下落した。一方、上海税関の統計によると、同時期の上海港の織物・衣服の輸出総額は323億9000万ドルに達し、19.8%増加し、伸び率は12.4ポイント上昇した。

米国のサブプライムローン危機、労働力・原材料コストの上昇、輸出税還付率の引き下げ、国際経済成長の減速を背景に、上海港の紡績衣料輸出は重圧に耐え、成長率の逆流に耐えられるのか。業界関係者は、一部の伝統的な輸出市場に対して回復的な成長を実現し、輸出市場が多元化へと徐々に発展し、輸出企業が製品構造を最適化してリスクを解消することが三大要因であると分析している。

分析によると、EU、米国は上海港の紡績服装輸出の上位2大市場であり、上半期、人民元の切り上げとサブプライムローン危機の二重の影響を受け、上海港の対米輸出は減速した。しかし同時に、上海港の対EU輸出は急速に増加し、増加幅は前年同期比20・8ポイント大幅に上昇し、対米輸出減少の影響を一部相殺した。また、昨年上半期には上海港の日本、香港、韓国などの市場向け紡績衣料品輸出がマイナス成長を見せたが、今年上半期にはこれら3地に対して回復的な伸びを示した。

伝統的な輸出市場を維持すると同時に、中国の紡績アパレル企業は新興市場の開拓に努め、輸出市場を徐々に多元化へと発展させている。上半期、上海港のアセアンとアフリカへの輸出は前年同期比それぞれ2割8分と1割4分増加し、伸び率はそれぞれ24と14時2ポイント上昇した。

輸出商品の構造を最適化し、製品の品質を高めることによって、一部の中国紡績服装輸出企業は一部のリスクを比較的良く解消し、その中で特に生産と管理方式が柔軟で変化に富んだ私営企業が最も際立っている。圧力のかかる輸出環境に直面して、民間企業は柔軟な運行メカニズムによって圧力に耐え、今年に入ってからも輸出量、額ともに高位成長を続けている。